2008年1月
ナイトレインボー
左の写真はよく見る普通の虹と、下は夕方たまたま見つけた赤い虹で、ナイトレインボウの写真は残念ながらありません。
夜に出る虹は、虹のできる条件が多いパラオでも見る機会は滅多になくて、私は15年前に一度出会ったきりなのだけど、その幻想的な出来事は今も忘れられません。

パラオのような文明とはちょっと離れたところではさまざまな自然現象に対して、よく吉兆や災いの言い伝えがあるのですが、虹はどこの地方でもたいていは悪いことは言われていません。
ナイトレインボウに関してはパラオの神話では探してもみつからなかったのだけど、ハワイでは、なかなか見ることができない、見つけたら幸福がやってくるという言い伝えがあります。

私の周りでは今まで誰に聞いても見たという人はいなくて、私が見たのも稀にある、特別な気象条件が重なって見えたようです。
夜8時頃、パラオ人達と釣りに行って小さなモーターボートでロックアイランドを抜けて帰る途中、雨模様の真っ暗な中でパラオ人はよくこんなスピードを出して走れるなと感心していると、正面の島の頂上から突然満月が上がってきて、なにげなく振り向いたら、真後ろのボートの航跡の上に大きな半円を描いたナイトレインボウが出ていました。
最初はなんだか分からなくて、不思議な物を見つめているだけでした。
昼間の虹ほど鮮やかではないけど、白っぽい中にもちゃんと色があります。

雨が降ったり止んだりしているあまり良くない天候でありながら明るい満月が出ているという状況も難しいのだけど、満月の日の月の出はまだ空が薄明るいので見えなくて、夜8時頃に月が出てくるのははその2日後になり、ひと月に一度のこの時間に天候条件が合うのはさらに難しいです。
最近、中古だけど夜の写真も撮れるカメラも手に入れたので、次の満月の2日後に探しに行くつもりです。

夜の虹はただの自然現象ではなくて、神秘的なものも感じさせます。
そういえば、パラオに移住したいと強く思うようになったのがナイトレインボウを見てからだったような気がしています。