2009年8月
続・パラオ面白人名集

パラオの歴史研究及び、自然生物博士
6月に、パラオ人の面白人名を聞き出すにはこの人しかいないと私の敬愛する倉田先生を訪ねたら、今は日本に行ってるとのことでその企画は繰り延べにしようかなと思ったのだけど、他の人からも聞いた話でなんとかまとまったので、今月はその本人から聞いた人名の話の続きを。

パラオには名前だけでなく、面白人物も大勢いてその一人の倉田先生は、戦争体験の話からすると推定年齢はかなりで(年齢を聞くとおこられる)東京都小笠原水産センターの所長時代に海ガメの研究をして、定年退職をした後はフィリピンでワニの研究をしていたそうです。

この先生は人の名前を覚えるのが苦手で、私も今でこそ名前で呼んでもらえるけど、しばらくはオイ、ヨットマンと呼ばれていました。
つまり、興味のある動物、植物の名前はどんなに長く難しくてもすらすらと言えるのに、あまり関心がない物は覚えようとしないのです。

名前の話を聞いていたら、丁度寄稿するためにまとめたのがあるからこれも使っていいよ、と出してくれたのが以下の文面の資料。

<<パラオ人に会って名前を聞くとパラオ語と日本語の2つの名前を持つ人がいる。
名付け親が学校の先生、駐在所の巡査、社長だと立派な名前が付いているが、パラオ人が勝手に名前をつけるか、無責任な日本人が思いつくままに付けると珍名やとても説明に苦しむ場合がある。
モガミサン、タマグチサン、イチカワサンなど尊敬のあまりサンまでつけるのには敬服する。
ヤクザの親分国定忠治のコブン、オオマサ、コマサもいる。
ビスマルク、ナポレオン、ノギサン等皇帝や将軍名は偉人にあやかるが、パラオのナポレオンなど小悪党でコロールから遥かトビ島まで遠島されているのはヨーロッパのナポレオンがコルシカ島に流罪になったのと同じなのも皮肉である。

アルモノグイのローレンスから聞いた珍名・・ヒロウ(酔う)、アドコール(タバコ)、ベレル(ビスケット)、スカル(砂糖)、バクルカル(ナマコ)、エセオル(シジミ)、カマイルス(鰭)、モロゴイス(煮る)、オブソン(忘れた)、ムクレオス(欲深い)、等など。
奇抜なのはアマブ(死ぬ)、デヤカラマズ(死なない)、ハルミアルボサン(ハルミは日本の先生が命名、アルボサンは牧師が命名。両方とも一緒に付けて命名者に不公平にならないよう配慮したのか)。
エデルンボンという女がいた。エデルは(3回)、ンボンは(いった)、3回いったには赤面してしまう。
これ以上書くと発行禁止になるからやめよう。もっと知りたければ一本ぶら下げてアラカサオルの我が家に来なさい。
(寄稿  倉田 洋二)>>

カメ仙人とも呼ばれている