2011年1月
白い島・黒い島

   見慣れてくると、確かに白い島
パラオ諸島の小さい島々は、その数がどのくらいあるのかをよく聞かれます。
私が数えたのではないのだけど(数えた専門家がいる)、586あるそうです。
ただ、その数はどの大きさ、形から島というかによって変わってきて、その定義は、満潮でも水面から出ていて、植物が繁生している、隣の島とは独立していることだそうです。

ま、細かい数まではどうでもいいのだけど、種類分けをするのにパラオの島は大きく二つに分かれいて、それは色で判断できるのです。
熱帯樹林ともいえるように、パラオの島はほぼすべてが緑の木々に覆われていて、島の全体を色で表現すれば、緑一色の島です。
緑以外の色というと、海面近くの植物に覆われていない部分が、よく見ると確かに白っぽいのと黒いのがあります。

ロックアイランドと言われている地名通り、ほとんどが岩の島なのだけど2種類あって、その特徴の色から判断して、白い石灰岩の島と、黒い溶岩から出来ている島に分かれています。
今のようなパラオ特有の島の形が出来るには、太古の時代から海底の隆起や沈下を繰り返し、サンゴ礁が積み重なって石灰岩の島になり、また、火山の溶岩からできた島もあります。

どちらも長い年月が経つと、浸食で形は変わり、たまに同じような形になることもあるけどよく観察してみると、岩の色であり、繁生している植物も少し違っています。
白い岩の石灰岩は水に溶けやすい性質で、パラオの特徴的な島を形成するのと、溶けた窪みにできた雨水や落ちた葉っぱの養分だけで生育できる植物が茂っています。

一見、草木も生えないようにも見える溶岩もまた、直射日光に長時間晒されるとボロボロになり、さらに風化が進むと土になってしまい、この島には土に根を生やした植物が育っています。

どちらも普通に考えると、養分の少ない非常に厳しい環境なのに、植物のたくましい生命力には驚きです。

          確かに黒い!