2007年4月
4月の来訪者
太平洋の西に位置するパラオは、世界周航や南海の楽園を目指している長距離航海ヨットの格好の寄港地です。
アメリカやオーストラリアからが多いのだけど、ヨーロッパや日本からもヨットで訪れる人達もいます。

今年1月にハワイを出航した”ホクレア号”がポナペやトラック島などのミクロネシア各地をを経由して、日本へ向かう最後の地としてパラオに4月1日入港してきました。
古代ポリネシアの遠洋航海ができる帆走カヌーを再現して、古くから海洋民族が太平洋各地に移住していった説の証明と、造船技術や伝統的な星を利用した航海術を現代から未来に継承していくのが目的で企画されました。
1975年に建造されてから30年間、ハワイからタヒチなど南太平洋各地を巡るプロジェクトが何度も行われ、今年は日本へ行き、各地でイベントが予定されているようです。

4月22日には、”EARTHRACE”(船名?)という奇怪な形のボートが入港してきて”ホクレア号”がいた同じ桟橋に係留されました。
特異な船体は高速で外洋を走る時に、大きな波はその中を突っ切り一瞬水中を潜って進むようにデザインされたそうです。
船体の上部に二つ、角のように突き出しているのは、水の中を進む時の安定翼ではないかと思います。
自然環境保護のためのバイオ燃料を使って、最速での世界一周の記録を立てるのが目的のようです。

古代の航海がどのようなものだったかは、想像するしかないのだけど、あまり時間など気にしないはずの”ホクレア号”も現代では、次の寄港地でのイベントが待っているせいか、僅か5日間で出港して行き、最先端技術を持っていて、先を急いでいるはずの”EARTHRACE”はなぜか10日以上過ぎた今もパラオに滞在しています。