2006年8月
道路工事と月見

パラオの主要な道路はほとんど舗装されていますが、以外にも雨に弱く、夜に雨が強く降ったりすると、それまでは小さな窪みだったのが、翌朝にはタイヤを横にするとすっぽりと入る位の穴になっていたりもします。
車は避けるために蛇行をしてゆっくりと、時には中央線を跨いで走ったりします。
私としては、大きな事故が起きるわけではないので、それはそれでパラオらしくていいか?と思っているのだけど、そうもいかないらしく、日本のODAの援助で少しずつ完全舗装にする工事が始まっています。

コロールとPPRのあるアラカベサン島をつなぐ海面のすぐ上を走ってる道路もすっかり良くなって、以前はガードレールもなくて、朝通りかかると、夜の間に海に突っ込んで浅瀬に乗り上げている車もよく見掛けられたのだけど今は、低いけどこれでもかという位の分厚いコンクリートで隔てられた安全な歩道もできました。

この海の上を船で走っているように感じさせる道はちょうど南北に向いていて、夕方にコロールへ向けて帰る途中の真ん中あたりで、右側に夕日が沈みかけ、左側では満月が昇ってくるのが同時に見れることもあります。
もちろん毎日見れるわけではなくて、天候の自然条件もあるし、月は形も、出てくる時間も毎日変わってくるので、夕日の見れる6時前後に月が出るのはひと月のうちの1日だけしかありません。
その日は満月にあたるので、天候を見ては散歩に出掛けるようにしています。
中央に行くと海の真っ只中にいるような感じで、気持ちいい風と次第に暗くなっていく変化を見るのが月に一度の楽しみになっています。

月は一ヶ月周期で大きさと、出る時刻が変化していきますが、星は一年の周期で位置が移動します。
海の上のような視界の開けた場所では、西で夕空が少しずつ暗く変化していくのと、東で満月が少しずつ上昇しながら黄色みを増していくのを見ながら、正面の真南に南十字星が現れるのを待つこともできるのですが、これはさらに一年に一度しかないチャンスを待つことになります。