2007年6月
南の島の生活マニュアル
パラオに移り住んで5年。 長く住んでいることで今まで気が付かなかったものが見えてくる事が多いのだけど、反対に見えなくなってしまっていることもあります。それは特に南の島のやさしい気候のせいかもしれませんが、とりあえず今日一日をなんとなくでも生活できる環境にいると、1週間が、1ヶ月がアッという間に過ぎて行くのに気が付かない、あるいは気にしないのかあまり感じなくなってしまい、そして確実にボケていきます。
私の場合はガイドの仕事をしていて、訪れた人達との接触があり、いつも新鮮な気持ちを保っているので大丈夫と思っているのだけど??・・・・

よく聞かれることに、物価は?治安は?病院設備は?仕事での収入は?とか、ここで住んでみたくなる人も多いようです。答えにはあまり、いいですよとは言えないことが多いのだけど、日本の速いペースにはついていけない私にとっては空気が、風が、気温が気持ちいい、とても住みやすい所です。
知り合いのパラオ人にはかなり怖い顔をした人もいるけどたいていはやさしい性格をしているし、初めて出会った人でも親しみを込めた挨拶をくれます。
パラオ人以外にもいろんな国の人がいて、程よいお付き合いをしていれば異文化での生活の雰囲気を楽しむこともできます。

小さな南の島で生活をするのにいつも気を付けていなければいけないことに、日本の常識を持ち込まないようにすることがあります。
誰が決めるのか、法令や規則が急に変わったりするし、車の毎年の登録料に$25ドルを持って支払いに行ったら今年から$60ドルになったと言われても憤慨しないで、制限速度25マイルの標識の道路で時速25Kmを守っている日本の中古車に乗ったパラオのオバチャンの後ろについたとしても、熱くならないですぐにここはパラオだからと平常心に戻るように心がけます。
晴天なのにいきなり雲ができてどしゃ降りの雨になることも普通で、天候を予測しての明日の計画を立てたりはしません。
天候には逆らわないように、なるべく自然のままに振る舞い、不条理なことも多いのだけど仕方のないことと思うようにします。

それから、小さな南の島ではちょっとしたことでも、噂話としてアッいう間に、しかも余計なものもくっついて広がってしまうので十分に気をつけるようにします。